ちょいと地域活性化や商店街活性化のテーマど真ん中ではないですが、お金と社会課題解決について久々にブログ書いてみようかなと思います。地域課題も広義の意味で社会課題の一つでもありますからね。

かくいう、突如と飛んだ鳩山内閣で始まった「新しい公共円卓会議」の実務者側として参画していたのが昨年の今頃。これまで進むことの無かった、寄付優遇税制について円卓会議で提起され、さらに管内閣になって「新しい公共推進会議」となり、今国会審議が進み、5月までに結論が出ることになっています。私は有事の今こそ、何でも政治、行政に任せきりはしていられないと思うところです。彼らがやってきたことを、民間で工夫してできる仕組みを作っていくのには、彼らが意志決定はなければならない。自分が担っていたことを他人にも認めて権利独占を止める、という意志決定をするプロセスはなかなかもって難しいのだなと感じた一年でもありました。

しかしながら、確実に進んでいます。

社会課題解決にもお金はいります。私たちが生活するにもお金はいる。(ま、いらなくても生活はできる環境あると思いますけど)。ただ私たちは学校教育の中でお金の話なんてマトモにしたことないどころか、お金の話をすることを忌み嫌う傾向が強いのも現実。お金の問題をあまり語ると守銭奴のように思われるようなところもありますが、ただ現実として何かを変えて人が動いていくためにはお金を無視した理想論では解決しません。

ただ寄付税制をまつ以外の方法も提起されています。

■休眠口座の活用

共に円卓会議実務チームから参加している盟友フローレンス駒さんからは前から聞いていたけど、最近ちきりんさんとか色んな人がこのテーマを取り上げるようになった認知があがってきています。

今日は以下のような動画でその概要がわかりやすく紹介されています。


ま、使われなくなった口座に残ったお金を社会課題解決の原資にしようという話です。
貯蓄率は下がったとはいえ、バカにできない金額が休眠口座にあります。これを効果的に活用するという発想はアリです。海外でも既にケースはありますし、日本で考えもそんなに難しい話ではもありません。

こういうことでお金を回して社会課題解決するのに役立てていくことは有意義な話です。
金融庁マニュアルとかの責任なのかなんなのか知りませんが、地域金融機関などでも融資も出資もなかなか難しい昨今ですが、こういう仕組みで資金を活用してくれるといいなとは思います。地域再投資法とかまで踏み込まなくてもできることはあるなと思います。

そもそもお金預けている私たちがこういう声を支えていかないと、銀行の利益になって終わりです。役員報酬、給与、納税、配当にまわるということで、もう少しダイレクトに社会に出してもらう仕組みが欲しいと私は思います。


■コミュニティファンド/バンクの仕組み

また、寄付税制などの見直しを鑑みて各自治体でも地域内での公益財団を作り、地域課題解決を促進していこうという話も色々と持ち上がっているようです。昨日名古屋でお会いしたmomoの木村さんは、前々から資金出資者を集め、社会課題解決につながる団体に資金融資する仕組みを作っていますが、さらに発展させて地域内でファンド構想も考えられているとのことでした。


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ま、本来は銀行とかは預金集めて融資することで資金循環を作り出していたのですが、地域内では経済衰退による担保価値減少に準じて投融資額が減少傾向を続けてきています。なので地域で金を集めて、地域外の企業・証券・国債とかに投融資している場合が多いです。なおかつ担保を持っていないような社会課題解決なんて掲げているNPO法人とか会社とかには積極的に貸し出しがなかなかできない。

けど、貸してもらわないと経営が成り立たない。事業って手元資金を借りて資金繰りしないと回らないんですよね。一番わかりやすいのは、100万円で商品仕入れて、150万円値付けして商品売うとしても、この仕入れと販売までの資金を借りないと結局「僕のもってる資金だけでやりくりする」ということになってしまう。与信力がない人にとっては非常に苦しいわけです。

なので、momoのようなNPOバンクといったような仕組みができてきました。既に全国各地にあります。特に事業評価できないといけないので、実務者たちが内容審査したりして担保評価だけでなく、ビジネスモデル分析、運営実績、信頼関係も含めて貸し出ししていくという仕組みになります。通常金融システムでは貸し出してもらえない人たちへの貸し出しは、米国とかではアファーマティヴアクションの一貫として取り組まれていますが、日本は一億層中流的な思想で低所得者層や特定事業への投融資の促進策とかそういうのは政府系金融機関とかでしかないのが実態です。なので、上記のような地域での仕組みは重要。

んで、今後寄付税制とかが緩和、もしくは自治体とかもからめて地域内で公益財団を作り、それを「マンション型財団」として利用する策があると思います。

普通は財団といえば、アメリカの最近ならビルゲイツのような大金持ち、昔ならロックフェラーとかそんな莫大な財産を保有する人が作る者というイメージがあります。(私の勝手な偏見ですかね)

ただ、それとは別にコミュニティ財団という仕組みがアメリカにはあります。
これは、マンション型財団のようなもので、ビルゲイツほどお金持ちではないが、1000万円程度なら寄付できる、といった人が100人集まって作る。これだけで10億円。このお金を奨学金や補助金などの形で社会に還元していくという共同運営のような財団です。

財団を運営するにも色々な手間がかかります。だから個々人で財団作るのは資金的にもかなりの額が必要になる。だったら、管理人は共同で雇ってやったほうがいいじゃん、というのがマンション型財団の発想です。

私が死ぬ前に1000万円預けて、例えば財団管理経費20%の200万円は差し引いて800万円。「木下教育基金」みたいな感じで名前つけてもらって、50万円の奨学金を16人に配るとかできるわけです。額が大きくなればもっと色んなことができるでしょう。

そんな人が100人でも集まれば、160人の奨学金も作れるし、社会課題解決に取り組み始めた団体に補助や融資とかの原資にしてもらえる。

そんな仕組みも日本でできつつあります。

■まとめ

今年は大震災が起きてしまったことで、寄付が大きくクローズアップされる年となりました。

ただ寄付だけでなく、自分が持っているお金を有効に活用することで社会課題解決をしていくこともできる手段は沢山あるということです。まだまだ沢山あります。

地域活動でも江戸時代は、「労働力を出すか、もしくはお金を出すか」というルールが定められていたケースが多くあります。つまり地域や社会の課題は自分たちの課題。自分たちの手で解決するのが基本で、お金がなければ労働力、時間がなければお金といった形で互いに持ち寄って解決する。橋を架けるのも、お金無いけど力仕事ができる若者は労働力で協力し、お金がある人は資金を出して資材を買った。祭りでも、学校建設でも何度もそうでした。

せめて仕事で忙しく時間がない人も、体力はないけど資産はあるお年寄りの方々も、寄付と共に自分のお金の生かし方を考えてみませんか?実は色んな仕組みが出来つつある昨今です。