少し遅くなってしまったのですが、5月の17-20日で大連、ちょっと旅順、北京と3都市を回って来ました。丁度今年はアジア圏各国を色々と回りたいなーと話していて、なんだかんだで中国に行ったことがないので、中国にいきたいなと呟いたところ、facebookでつながっている方々から早速レスをいただき、大連理工大学で客員で教えていらっしゃる山代さんがハブとなり、アレンジをして下さいました。上海には別の方からお話いただいたので秋にいこうと思っています。

さて、今回中国お初を大連から始めるのは、大変地味なようで個人的には色々とご縁を感じるところもありました。色々と日本にとっては大変縁の深い土地ですし、ゴールデンウィークにたまたま横須賀にいって三笠をみたりしていたので、大連・旅順ゾーンからスタートするのは、ある意味では悪い経路でもないなと思っていました。これは、大連ご出身の大連理工大学の先生からも「悪くないですね。また大連に戻ってきてくださいね」と暖かいお言葉を頂きました。

さてかなり回ったので、全部はご紹介できませんが、いくつかめぼしい発見をお伝えしたいと思います。まず大連はかなり昔の建物がそのまま残っています。そして、さすがに地方都市とはいえ開発がばしばし行われているので、至る所にトラックが入り、工事現場の仮囲いがあり、まだ工事途中のビルが街中にあるというのは、個人的には結構新鮮でした。

下は大連港にあった、旧満鉄の船から鉄道への荷物の積み替え施設がリノベーションされて、商業施設に変わっていました。


かなり外観はそのままのようで、半世紀以上経過してもしっかりした建物は利用できるものなのだなーと思いました。


ここは元々線路が引かれていたとおもわれるスペース。今は壁が作られて店がで始めていました。


こんな感じでおしゃれなお店もなかに入りつつありました。ただ出来立てということもあり、すべてのテナントは埋まっていませんでした。というか、今の中国商業施設開発は、建物が出来てオープニングする時に全テナントが足並み揃えてオープンすること自体が珍しいそうです。建物ができて、1-2年かけて徐々に店舗が埋まっていくという流れとのこと。日本だと最初がピークで、徐々に抜けていくわけですが、徐々に埋まっていくという形が基本だそうです。経済が拡大しているのか、縮小しているのか、というあたりの違いやプロパティマネジメントに対する考え方の違いですかね。どちらにしても、日本みたいに一斉にオープニングに合わせるという考えはないそうです。

続けて、ショッピングモールも大連内でもいくつか回りました。


とんでもない巨大吹き抜けがどの施設にもありました。テナント構成はあんまりというか、基本的にほぼ完璧に日本とは変わらず、ユニクロ、無印、ZARA、forever21、H&Mなどなどでした。こういうのは世界中一緒になっていくのかなーと思いました。


平日でも結構賑わっている感じですね。フードコートが流行っているのも日本と同じでした。

さて、こちらは番外編ですが、旧三越とのこと。今はZARAになっています。


[雑感]
大連を案内してもらって思ったのは、古い建物がところどころ残りながらも、基本的には開発/再開発意欲が満々な感じでした。日本と違って土地所有が中国政府であり、開発事業も地方政府が主体となってばしばし進めて、日本同様に開発利益を保留床売却などで生み出すそうですが、中国政府側は過熱化をセーブするために許認可で調整、地方側は開発バリバリ系の感じという基本的な構図もありそうです。ただ建設途中の地下鉄はなんか政府による調整も入っているらしく、景況感によって公共投資の調整を図るというところもあるようです。

まだまだ地区別マネジメント以前に、都市規模で各開発がコントロールされている感じでした。恐らく一巡したあとは地区別マネジメントを効果的に導入していくことも考えられるのではないかなーと思います。