昨日に続いてニュース記事を中心にコメントです。

■ニュース記事系
(1)GNT、実店舗と連携した商店街育成ゲーム「つくろう!みんなの商店街」
前にこのブログでも個人的にシムシティが好きだという記事をかいたことがありましたが、いよいよ商店街活性化ゲームができたか!?と思いました。少しみてみましたら、リアルアフィリエイトゲームのようですね。

今度別の機会にリアルアフィリエイトと商店街活性化については取り上げたいと思いますが、モバゲーやコロプラなどが積極的にリアルアフィリエイトを推進しています。ネット上で商品紹介をブログなどで行うと手数料を紹介者に支払うサービスをアフィリエイトサービスといいますが、リアルアフィリエイトとはネット上ではなく実店舗にお客さんを送って飲食や購買をしてもらい、その中からフィーをもらうという成果報酬型店舗送客プログラムとも言われています。

んでもって、この商店街育成ゲームは、このリアルアフィリエイトを取り込んで、実際のお店とかにいくことによってゲーム内の商店街を育成するもののようです。個人的に望んでいた商店街のドロドロを乗り越えていくシムシティ的なゲームではないみたいです。そんなの売れないですね。笑

より詳しくは、GNTプレスページをご参照ください。

(2)私益から里益へ - 書評 - 地域再生の罠

さて、有名な書評サイトでも地域再生ネタの本が紹介されていましたので、気になってこちらでも。日本版スローシティを学陽書房から出されていた久繁さんの新書本。ま、これまでのコンサルタントが”地方再生”をテーマに食い物にしてきたという長い歴史などの批判を指摘しつつ、結構有名な問題施設とかも具体例で紹介しているところが結構鋭い感じ。スローシティと共通して、従来の土建開発型中心から具体的な地域のライフスタイルとかにフォーカスしたソフト事業へのシフトを提唱されています。

書評されている小飼さんが指摘されている公益というのは大きすぎて掴みづらい。「里益」という方が、地域にとっては分かりやすいのではないかという指摘がある。まさに、この点は重要な視点だと思っています。
やはり社会全体のことを全ての人が考え最適化できれば理想的ではあるのですが、やはりなかなかそうとはいかず、手応えがある「共益」を意識して活性化に取組むほうが分かりやすい。また個々の人々がある程度ダイナミックに動いている地域は活力があって「皆が全ての地域のことを考えて調整して前に進んで、全体的発展する」なんてことはないと思うのです。地域が無責任なコンサルタントや建設会社のプランの食い物にされないようにすることともに、ある程度の分かりやすい範囲の「共益」を皆で創造して、そこから分配を受け取ることで所得的にも活力をもって取組めるのが重要。互いにその範囲のコミュニティ同士で強調競争することが必要かと思うんですよね。大分の一村逸品運動とかはその典型例だと思うんですよね。やはりある程度実績をあげられれば、その共益から皆が豊かになるような仕組みになれば、さらにがんばれる。利益を作ることも、公益を作ることも同じ。私はそのように思います。重要なのは利益の共有と分配かと思うのです。私が取組んでいる事業ではそのような利益創造と利益処分の仕組みを強く意識して最初から作るようにしています。

どちらにしても、考えさせられるテーマを色々と取り上げている新書です。ここで取り上げられるようなテーマから地元の関係者でディスカッションとかすると、個々の価値観が見えて面白いかもしれませんね。



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■情報通信白書

さて情報通信白書が発刊され、その中で地域活性化がかなり大きく割かれていたので、取り上げます。地域での情報発信や販路開拓方法としてのICT、SNSなどコミュニティ形成に役立てるICT、テレワークや高齢者生活支援のツールとしてICTみたいな切り分けになっています。

第1節 ICT利活用の徹底による地域活性化(PDFファイル(15.7 MB ))
第2節 ICTによる地域の絆の再生(PDFファイル(4.9 MB ))
第3節 すべての国民の社会参加を支えるICT(PDFファイル(6.8 MB ))