SuiCa,PASMO,Edy,nanacoなど様々な電子マネーが拡大してきています。大手コンビニチェーンなどは軒並み複数の電子マネー対応を始め、セブンイレブンのnanacoが急伸していることは先日報じられてきました。

現在は大都市圏中心となっているJR系電子マネーの普及が今後さらに全国的に拡大し、2012年には6.6兆円市場にまで拡大するという予想がシード・プランニングによって発表されました。これは実に、少額決済市場全体の11%にまで達することになります。

特に複数電子マネーに対応するマルチ端末の普及、JR系電子マネーの全国的な展開が急拡大のトリガーとなると予想しています。

■PASMO、nanacoなどの電子マネー市場、2012年度に6兆6,000億円規模に
■2010年にショッピング利用が交通利用を追い抜く? - 電子マネー調査

目黒区商店街連合会では、PASMOの共通端末を導入し、ポイントサービスと統合して展開していくことを発表しています。

■目黒区商店街連合会など、「PASMO」で割引サービス


その他Edy導入商店街などは全国各地に既にありますし、長崎市浜町商店街ではEdyだけでなく、銀聯〔ぎんれん〕カード決済にも対応することを計画しています。

決済方法が多様化する中でそれだけ対応することも重要ですが、単に決済対応するだけでなく、電子マネー特有のサービスなどを実施しないとマーケティング効果が見込めません。

電子マネーは現金と異なり、誰がだれだけ利用したのかのログがちゃんと残ります。同じ人がよく買い物にきてくれるなどの情報からポイントだけでなく、特売案内を出すなどもやろうと思えば可能な範囲です。現金ではわからない情報を活用し、利用者にとってもプラスになるサービスをいかに構築するか、それが重要です。

でなければ、単に手数料だけ払うだけの商店にとってはメリットのない単なるコストになってしまいますから。