インターネットの普及で、ブログの作成など、個人で出来る情報発信の方法はより簡単かつ多くの人々に伝えられる手段が沢山と出てきました。
また地域活性化などにおいても、地域情報の発信を目的として、地域ポータルサイトやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の立ち上げなど、様々な試みが行われてきました。
先週はインフラ整備のあり方として、FONなどの協働立ち上げ型の試みが増加していることを書きましたが、コンテンツ作成に関しても同様の動きが活発になり、ユーザーにも支持を受けています。

最近では、WEB2.0的と呼ばれると単にサービス提供者とそれを利用する側とが分離するのではなく、協働型のコンテンツ作成の新しい様々なサービスを指すようなことが多くなっています。

一つのケースとしては、地域活性化の情報化を評価する、日経地域情報化賞を受賞している熊本の地域インターネットテレビ局「プリズム」の試みも協働型のコンテンツ作成の仕組みです。驚いたのはプリズムで養成した住民ディレクターのコンテンツはインターネット経由で配信されるだけでなく、一般の民放にも供給して高い評価を得ているということです。地域の情報をネットだけでなく、影響力の大きい一般のテレビ放送で放映され、高い視聴率を獲得しているというのは驚くべきことです。単にコンテンツを提供する場を作るだけでなく、しっかりと担い手を養成することが重要であることを感じます。代表の方がテレビ放送のコンテンツビジネスの中核で経験を持っていることも、この養成すること、コンテンツを単にインターネットだけでなく民間放送局と提携するなどの道を考えることに至っているのでしょう。

また地域活性化と直結する試みではないですが、オーマイニュース日本版も、ユーザー参加型の新しいネット新聞と言えます。一般紙の多くも現在はインターネット経由で記事を配信していますが、ユーザー自身が市民記者として記事を書くことは、中々一般記者だけではカバーしきれない細かい内容にリーチすることも可能です。また紙面もインターネットであれば比較的余裕を持って割くこともできるので、一般紙では記事にならないような内容でも見ることが可能となるでしょう。

これまで地域情報化に関するコンテンツ提供の試みは、どうしても中々定着をしてこなく、行政が勝手に行っていたり、商店街なども独りよがりなものが多かったのが事実です。今後ユーザーを取り込んだ取組みの中から、中長期的に地域にとってプラスとなるような試みが出てくるのでしょう。

<<参考WEB>>
■WEB2.0とは(IT用語辞典)
■地域住民がつくるネットテレビ「プリズムTV」開局に寄せて(NikkeiNet)