地方を貧しくしているのは、人口爆発期に果たしてきた「安く沢山」の食料などを供給するという社会的役割。飽食の時代と言われ、ものにあふれる現代になってもなお安く沢山の構造を支えるために疲弊しているとも言える。
次なる時代には安くたくさんが、一つの仕組まれた役割だったことに気づいて、地方は自分たちの持つ資源の有効活用と、適正な価格設定事業に転換しなくてはならない。ただし、安く沢山の流通やその役割に紐づく社会制度によって保護されてきた側面からの脱却も伴うため、意思決定できないところも多い。
一方でワインなど含めて土地からの実りを最大限付加価値をあげる取り組みも発展してきている。以下の畑は北海道余市町のオチガビワイナリーの畑だ。畑と素晴らしいレストラン、ガーデンがあり、大人気だ。
http://www.occigabi.net/
あとは一つのブランドで評価されるものがでるとレギュレーションを厳しくするのではなく、ゆるくして同じ地域の他の農業者や漁業者が作るものも同じブランドを使えるようにしてしまい、結果として量の日本一を誇ろうと競ってしまったりする。これでは本当の意味での価値は高まらないどころか、地域内で過当競争が起きたり、水産資源が枯渇したりする。
前回触れた欧州のようにむしろレギュレーションは厳しくしていくことが中長期でのその土地の持つ価値を上げることになるわけです。こういう実態とアプローチに目を向けないといけない。
「安くたくさん」という病が地方を貧しくする | 地元がヤバいと思ったら | ダイヤモンド・オンライン https://diamond.jp/articles/-/189615